【うるう秒の問題】
うるう秒は、UTCとUT1の差が0.9秒以上になると
1秒単位の挿入 or 削除が行われる。
うるう秒のデータは、下記で見る事ができる。
日本標準時グループのうる
う秒実施日一覧
EARTH ORIENTATION CENTERのRELATIONSHIP BETWEEN TAI AND UTC
最近では、2015年6月30日~7月1日(UTC)間に実施され、
TAI-UTCは 36s になっている。
挿入時の様子は以下の様になります。
UTC
|
6/30 23:59:59 |
6/30 23:59:60 |
7/1 00:00:00 |
TAI - UTC
|
35s
|
35s
|
36s
|
TAI
|
7/1 00:00:34 |
7/1 00:00:35 |
7/1 00:00:36 |
TAIは連続した時間のままですが、
UTCで60秒という1秒が増えています。
ここで、上表のUTCを日の小数に変換してみます。
2015/6/30 23:59:59 = 2015/6/30.99988
2015/6/30 23:59:60 = 2015/7/01.00000
2015/7/01 00:00:00 = 2015/7/01.00000
2015/7/01.00000が2個できます。
『1日は24時間』の定義で計算する当然の結果です。
日の小数になると、60秒というのを表現できません。
この問題は、位置観測など日の小数で表す場合
2015 07 01.00006 23 46 28.95 +11 52
33.8 17.7 N
2015 07 01.00006は、
2015/6/30 23:59:60.5 なのか?
2015/7/01 00:00:00.5 なのか?
区別できません。
現時点で中央局で
は何も触れていません。
この問題の対処として、UTCの扱いを
1)60秒の存在を許可する。
2)日の小数では扱わない。
これしか方法はありません。
秒の削除は過去に行われていませんが、
削除される場合は以下の様になります。
UTC
|
6/30 23:59:57 |
6/30 23:59:58 |
7/1 00:00:00 |
TAI - UTC
|
35s
|
35s
|
34s
|
TAI
|
7/1 00:00:32 |
7/1 00:00:33 |
7/1 00:00:34 |
6/30 23:59:59がありません。
削除の場合、日の小数にしても問題はありません。
2015/6/30 23:59:57 = 2457204.499965
2015/6/30 23:59:58 = 2457204.499977
2015/7/01 00:00:00 = 2457204.500000
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